土佐の棚田が素晴らしかった件について
どうもりゃなんです。相も変わらず気紛れ奔放な旅ばっかしているせいで(?)ブログの更新も気紛れ極まりないものになってますが、なにとぞお許しください。
そんな気紛れ自堕落野郎ことぼくが珍しくブログを書く気になった理由こそ、件名にもある通り綺麗な棚田を見たからです。というわけで今回は高知県の棚田のお話、山奥の棚田を写真付きでどんどん紹介していきます。
あと一応言っておきますが、ここからはマジで観光協会の回し者のごとく高知県の棚田を称賛し続ける文章が続きます。別に高知県から金品を貰ったり、妹を人質に取られたり、というわけではないので悪しからず。
ひとまず本題に入る前に。一口に高知県と言っても広いんですけど、今回ご紹介したい日本屈指の高クオリティ棚田エリアが高知県の嶺北地域。いやどこやねんと思うのも当然ですが、
高知県のだいたいここらへん。県庁所在地の高知市の北にある大豊町・本山町・土佐町・大川村の4町村をまとめて嶺北地域と呼びます。桂浜、四万十川、室戸岬、足摺岬、四国カルストといった超有名観光地だらけの高知県としては地味な地域ですが、四国の水事情を知っている人なら香川県民の生命線こと"早明浦(さめうら)ダム"があるところ、と言えば伝わるでしょう。山の中だけど片側2車線の高知道が通り、大豊町にはJRの特急も止まる、田舎の中ではまだ便の良いタイプの田舎です。ちなみに大川村は日本の離島以外で最も人口が少ない村(総人口たったの360人)だったり、大豊町には樹齢3000年のクソデカ大杉や、平安時代に建立されたマジで古い国宝のお寺があったりと、地味かもしれないけどなにかと面白い地域です。
そんな嶺北地域の観光スポットを色々お伝えしようと思うのですが、今回は棚田がメインテーマ。主題からそんな簡単に逸れていてはまたブログが尻切れトンボになっちゃいそうだし、雑念を振り払って棚田の話を進めていきますよ。
というわけでまずは上のGoogleマップを航空写真モードで見てもらいたいんですけど、嶺北地域を東西に走る国道32号線と439号線、それの特に南側の山の中に田んぼが広がってるのわかりますかね。こいつらが今回お伝えする日本屈指の凄い棚田めっちゃ集積エリアです。
このエリアの棚田達を、去年の5月と今年の9月、田植え期と収穫期の2回に分けて巡った写真とともに紹介していきます。追記してある標高はだいたい棚田の一番上あたりの標高です。それじゃあ行きましょう!
八畝・怒田の棚田(大豊町)
棚田の広さ☆☆☆☆ 道の良さ☆☆☆ 眺めの良さ☆☆☆☆ 標高540m
真ん中にある谷を挟んで向かい側(東側)が怒田(ぬた)、こちら側(西側)が八畝(ようね)。ここの棚田は割と傾斜があるんですけど、おかげで眺めがとてもいい。見える景色も四国山地あるあるの、山の斜面に集落がへばりついてる景色です。なんか左奥の山の中の訳わかんないところにも小さい集落見えてますね。てか四国の斜面集落って全国の他の地域の斜面集落と比べて規模がどこもでかいし割と人が住んでるんですよね。小学校残ってたりするし。
あと、八畝の棚田のど真ん中に
ゲーム終盤にならないと辿り着けないタイプの祠と
めっちゃ大量になんか垂れ下がってる銀杏の大樹がありました。乳銀杏って地元では呼ばれてるらしいです。
佐賀山の棚田(大豊町)
棚田の広さ☆☆ 道の良さ☆☆ 眺めの良さ☆☆☆ 標高680m
ここ佐賀山は八畝の棚田に行く途中に立ち寄ったところで、そんなに大きな棚田があるわけではないのですが
通りかかったときちょうどおじちゃんが手作業で稲刈りしてました。やっぱ棚田は機械入れるのも大変なんでしょうね。
穴内の棚田(大豊町)
棚田の広さ☆☆☆ 道の良さ☆☆ 眺めの良さ☆☆☆☆ 標高500m
穴内は地区内の各所に棚田が並んでいるので
こんな景色だったり
こんな景色だったり
こんな景色だったりと、いろんな素晴らしい景色を見れます。すぐ下に深い谷があるので、天上の楽園って感じが味わえるのがポイント。ここは5月にも行ったのですが
なんかもう訳の解らない景色が見れました。四国の棚田はなぜか奥に山の稜線が見えるようなヤバいところにあるし、それでいてあまり耕作放棄されていないのが凄いんですよね。ちなみに9月の写真3枚目と5月の写真2枚目はほぼ同じアングルです。見比べてみてください。
古田の棚田(本山町)
棚田の広さ☆☆☆ 道の良さ☆ 眺めの良さ☆☆☆☆ 標高600m
横にある吉延の棚田から、さらに山の中に分け入った先にあるのが古田の棚田なんですけど、道がとにかく細い。ストリートビューを置いときますので、ちょっと細い道を登って行って棚田を見つける探検をしてみてください。てかストリートビューの車、ようあんな道入ったな……。
なお、ここは9月に行ったときにはもう稲が刈られてしまっていたので、5月の田植え期の写真だけです。
こんな軽トラしか入れない道を登って行った山奥に突然バリバリ眺めのいい大きな棚田が現れるのもすごいし、それがバリバリ現役でいっぱい残ってるのもすごすぎる。ちなみにおばちゃんは今から昼ご飯休憩だそうで。
吉延の棚田(本山町)
棚田の広さ☆☆☆☆☆ 道の良さ☆☆☆ 眺めの良さ☆☆☆☆ 標高450m
本山町の観光パンフレットにも出てくる大きな棚田があるのが吉延です。写真たっぷりでお届けします。
あまりに景色が良くて、離合不可な県道の待避所を見つけては、毎回止まって写真撮ってしまった。そしてここは対岸の大石地区にある展望台(道の良さ☆☆ 眺めの良さ☆☆☆☆☆)から全容を眺めることができて、
圧巻!ここの棚田はとにかくデカい。あと、田植え期に行ったときはその季節柄
鯉のぼりも見れました。
大石の棚田(本山町)
棚田の広さ☆☆☆☆ 道の良さ☆☆ 眺めの良さ☆☆☆☆ 標高600m
大石の棚田は吉延の対岸にある棚田。こちらの方が山奥にまで広がっていて立体感がある分、ちょっと道が悪いので行くのは大変。
こっち側が大石の棚田、向かい側がさっきの吉延の棚田。
これは大石の棚田の最上部から撮った写真なんですけど、これにも吉延の棚田が写っているんです。拡大しないとわからなさそうだけど、真ん中に写ってる谷の右側に見えてるのが吉延の棚田。大石の棚田のスケールのデカさよ。
伊勢川の棚田(土佐町)
棚田の広さ☆☆☆ 道の良さ☆☆☆☆ 眺めの良さ☆☆☆ 標高550m
ようやく土佐町、伊勢川(いせかわ)の棚田。ここも割と斜度のきつい棚田です。
向かい側に見える景色がまるで登山後のそれ、なんでこんなところに田んぼがあるんだ。ちなみに向かい側に見えているのがこの後に行く溜井の棚田です。
ちなみにこの伊勢川地区。伊勢川という川が流れているのかと思えば、下を流れるのは
伊勢川川!?藤川川球児児みたいなやつです、たぶん。
溜井の棚田(土佐町)
棚田の広さ☆☆☆☆ 道の良さ☆☆☆☆ 眺めの良さ☆☆☆☆ 標高470m
今度は溜井(ぬるい)の棚田です。"ためい"じゃないです。"あつい"でも"つめたい"でもないです。"ぬるい"です。
左奥はさっき行った伊勢川の棚田です。
その者青き衣を纏いて金色の野に降り立つべし。
夕方に行ったのでそれは見事に金色の稲穂が見れたんですけど、残念ながら当日のぼくは白いTシャツだったので王蟲は付いてきてくれませんでした。
あと、伊勢川地区と溜井地区はアクセス道路がわりかし走りやすいのがポイント。棚田の中を走ろうとすると細いのは変わんないんですけどね。
高須の棚田(土佐町)
棚田の広さ☆☆☆☆☆ 道の良さ☆☆☆☆ 眺めの良さ☆☆☆☆☆ 標高560m
個人的に一番すごかったのがここ、高須。まあ百聞は一見に如かず、写真てんこ盛りでお送りいたします。
一見どころか六見くらいしてもらいましたが、めっちゃ綺麗じゃないですか???ぼくが芭蕉だったら10句くらい読んでそう。残念ながらぼく本人には語彙が無いので、「彼岸花 ああ素晴らしき 棚田かな」みたいなのしか作れません。
あとこれは高須の棚田で見つけてびっくりしたんですけど、
田んぼ1枚がデカくないですか???普通田んぼって圃場整備でいい感じに区画分けされるじゃないですか、そういうの全く入ってないからなんですかね、このデカさ。やはり青き衣を纏うしかない。
樫山の棚田(土佐町)
棚田の広さ☆☆ 道の良さ☆☆☆ 眺めの良さ☆☆☆☆ 標高400m
樫山の棚田、決して大きくはないんですが
向かいにある立割の棚田とセットな眺めが綺麗な棚田。てか皆さん、そろそろ"棚田"がゲシュタルト崩壊起こしてません?大丈夫?まあ大丈夫じゃないと言われても、こちらとしてはどうしようもないんですが。
立割の棚田(土佐町)
棚田の広さ☆☆☆☆ 道の良さ☆☆☆☆☆ 眺めの良さ☆☆☆☆ 標高500m
さあ結構長くなってしまった嶺北棚田プレゼン、ようやくのラストがこの立割(たてわり)の棚田。
向かい側に見えてるのがさっき行った高須の棚田(左奥)と樫山の棚田(真ん中奥)です。眺めがいいのはもう述べるまでもないですね。あとこの棚田、走りやすい高知県道16号が棚田の中を貫くので、とてもアクセスしやすいのがポイント、ドライブ初心者にもお勧めです。
さて長々と土佐の棚田が素晴らしい件について熱弁してきました。この地域の棚田を全て回れたわけではないですが、こんな大規模な棚田が、険しい山腹に、いくつも、現役で残っている高知県嶺北地域、結構すごくないですか。
しかしこの棚田たち、今のところ残念ながらそこまで有名じゃないので、人が全然いないんですよね。全国各地に人が殺到し、富山県の立山では1000張り近い数のテントが立ってトイレが1時間待ちになったり、中央道では23区内から山梨県内までずっと渋滞したりした、この前の晴れのGoTo4連休であっても、自分たち以外の観光客を2日で計10人ほどしか見なかったレベルで人がいません。まああんな道が細いところに観光客が大勢押し寄せられたら、そっちの方が困るけれども。
てなわけで土佐嶺北の棚田、人が少ないところに行きたい方に是非お勧め。5月と9月が見頃です。是非是非行ってみてください。道が細いところが多いのでくれぐれも運転はお気をつけて。
あと、棚田は農家の生活空間です。農地には入らない、細い道でのマナー等は気を付けて、というあたりのことは一応言っておきますね。
さあ伝えたいことを伝えられたので、今回の気紛れパワーを使い果たしました。いつか気紛れゲージが溜まったら、そのときまたブログでお会いしましょう。
それでは
てか結局めちゃくちゃ高知県の営業みたいな文章になっちゃってますね。